10月にはSOMブロックとともに落ちるM12。今回はこのセットが環境に与えたインパクトと、ローテーション落ちの予想を少しお話してみたいと思います。

 この基本セットの目玉といえば、なんといっても6色のタイタンサイクル。基本セットのリストがガラリと変わったM10にて颯爽と登場した"白い悪魔"こと《悪斬の天使》。当時、環境唯一無二のフィニッシャーとして、環境最強の名を欲しいままにしたこのハイスペック天使はM11で再録を果たすも、サイズがさらにひと回り大きく、戦場に出て攻撃してアドバンテージを稼ぎにくるタイタンにはかないませんでした。一時期5000円強と高騰した天使は、1000円台へと落ち込みフィニッシャーの座を奪われてしまいます。『基本セット2012』へと変わり、《悪斬》は再録を逃しタイタンがセットに再録され、以後タイタンがフィニッシャーへ居座ることとなります。『ミラディンの傷跡』にて《ワームとぐろエンジン》が登場したことも、《悪斬》の栄光を過去のものとしてしまいました。
 おそらくタイタンは、M13により退場するのではないかと思っています。少なくとも《原始のタイタン》が退場しなくては、AVRで登場した《魂の洞窟》により「打ち消しに強いビッグマナ」なるアーキタイプが環境に存在しては、それが一強となることは想像に難くありません。
 個人的に一番環境を支配したと思っているのが、《マナ漏出》の存在です。青という色は、このカードのおかげで存在意義をもたらされていたといっても過言ではありません。あまりに青いデッキがTier1に君臨し続けるので、これがローテーション落ちする可能性は高いのですが、有用な2マナ打ち消しなくしては青いデッキの隆盛はありえません。しかしそれにより青が主張し始めるのも事実。《マナ漏出》は青の強弱を決める、両極端なカードです。ただ、《魂の洞窟》によってカウンター呪文はいくらか弱体化しているので、《マナ漏出》再録はあってもいいものなのではないかと思います。2マナの打ち消しなくしては、青を使う理由はなくなるかもしれません。

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