告知日:2017年1月9日
発効日:2017年1月20日
Magic Online 発効日:2017年1月11日

 今回は16日予定の告知を1週間早めた発表となりました。影響するフォーマットはスタンダードとモダンで、以下の通りです。

スタンダード
《約束された終末、エムラクール》
 開発部は「出せば勝ち」にならないようなデザインを目指した、と仰っておられましたが、結局のところスタンダードでは出せば勝ち生物となり、それはこの禁止改定が証明しました。

《密輸人の回転翼機》
 某プロプレイヤーのお話ですが、「機体は良デザインだが、コプター(《回転翼機》のこと)は機体ではなくなにか別のもの」と語られたとおり、別格の強さを持つものでした。
 この禁止は、ソーサリー速度の除去、プレインズウォーカー、これを除くさまざまな機体がもっとプレイされる環境を期待してのことだそうです。たしかに、《回転翼機》にかぎらず機体というメカニズム自体がインスタント除去を強要し、プレインズウォーカーの定着を許さない環境となっていました。《回転翼機》はその中でも飛び抜けていて、現状のビートダウンデッキ構築はこれ4枚から始まるといっても過言ではありませんでした。

《反射魔道士》
 はっきりと「(《集合した中隊》のころから)《反射魔道士》はプレイヤーの一番嫌いなカードのリストに載っていました。」と書かれています。なぜ、《中隊》の存在する環境において調整をしなかったのか、それが疑問であり不満です。《中隊》とまではいかなくともこれを禁止にしていれば、まだその当時の環境は健全だったのではないでしょうか。この時期のスタンダードは、ひたすら《中隊》のミラーマッチでそれが乱れ飛んでいた印象があります。

モダン
《ギタクシア派の調査》
 『ストーム』系のコンボや、『感染』のお手軽前方確認として使われます。φマナといえば禁止の《精神的つまづき》《出産の殻》もありますし、やはりφマナというデザインは、低マナでスペックの高いカードの多いスタンダードよりも下のフォーマットでは強力すぎるのかもしれません。

《ゴルガリの墓トロール》
 モダンフォーマット制定当初よりの禁止カードが解禁されたと思ったら、再び禁止へと舞い戻りました。解禁時に「カードパワーとしては解禁に一番近いがサイドボードに墓地対策スロットを強要されすぎるようになる」と危惧しましたがそのとおりとなりました。


 当然ながら、スタンダード、モダンをやる場合はこれらのカードを手に入れることはおすすめではありません。もしかしたら、これらを苦手とするデッキをプレイしているプレイヤーは、改定まで大会参加を控えるかもしれませんね。開発段階で完全に環境を理解・把握することは難しいですが、もっとバランス調整を慎重にしてほしいと思います。
 禁止を恐れていたらエキサイティングなデザインのカードは生まれない、との言葉がありますが、飛び抜けたパワーカードの裏で、箸にも棒にもかからないカードが量産されていることも認識してほしいものです。

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